ラジオを聞いて(18年03月26日 伊集院光とらじおと ゲスト:中谷一郎(JAXA名誉教授))

敬称略

ロボットが人間のような審美眼を持ち、人間に追いつく審美眼を携えるだろう。

人間が美を識別する根底は難しそうだ。夕焼けを美しいと感じるが、自分でもなぜ美しいと感じるかは説明できない。

しかし現在は美術品の価値が金銭換算されてるのだから、すでに美術品と価値(スコア)が整った学習用データは揃ってる。価値は変動するがその度に修正すればよさそうだ。新規の美術品の査定は類似性から価値化できそうだ。

ただ、宇宙工学で求められる「審美眼」は前者の「夕焼け」に近いだろう。

初期の価値観と倫理観は人間が行い、300年程度先はロボットが設定するだろう。

これはその通りになると考える。

今の価値観や倫理観は人間が人間を生み種を繋ぐ人間社会のために人間が用意したモノであるなら、同じようにロボットがつなぐ時代はロボットの観念が生まれてもよさそうだ。

ただ、最初のトリガーとしてロボットの自己生存本能がいつ起動するのか。人間が意図して起動させるなら議論を呼びそうであるし、意図せず起動してしまったときは議論の余裕も無く危険な時期を迎えそうである。

紙屑とラブレターを判断できるロボットは簡単にできる、が。

文章の意味付けは今でも楽そうだ。ただ、高度のポエムなものは難しいだろうが、第三者の人間でも頭をひねるから仕方ないだろうか。

伊集院が「新しい彼氏が出来ると、前の彼氏のラブレターはゴミになる。これは難しいですよね。」とあるが、人間でも難しいだろう。しかし、人間の行動をデータ化している時代であるだろうから、当人の行動規範を学習済みで逆にロボットの方が適切な処理をしそうである。

人間もロボットも過去の経験を基に行動するのだから、ほぼ無限に記憶し忘れないロボットは人間より適切な判断をするだろう。人間がそれを是とするかは別だが。

中谷:ロボットは一種の分身であり、自分の体の延長である。

新鮮な概念だ。

しかし例えば、ペンを持って紙に文字を書く行為は自分で行ったと感じられるだろうし、ペンタブレットを持って変化のないタブレット上に文字を書いてモニター上で文字が表示されても自分が行ったと感じられる。

これの延長と捉えるとなるほどと感じる。